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授乳・栄養2026年8月10日

Lullaチーム最新の小児科文献を調べ、パパ・ママにわかりやすい言葉にまとめています。すべての推奨内容はWHOとAAPのガイドラインに沿っています。

生後6か月未満の赤ちゃんに水は必要?答えは「いいえ」

生後6か月未満の赤ちゃんに水は必要?答えは「いいえ」

外は暑く、赤ちゃんはなんだかぐずっている。そんなとき、家族の誰かがこう言います。「かわいそうに、のどが渇いてるんじゃない?お水を少しあげたら」。心からの気づかいから出た言葉です。でも生後6か月未満の赤ちゃんにとって、これはもっとも危険なアドバイスのひとつです。

結論から言うと、健康な生後6か月未満の赤ちゃんに水は必要ありません。夏でも、猛暑の日でも、授乳の合間でもです。母乳や育児用ミルクだけで、必要な水分はすべてまかなえています。そして余分な水は、不要なだけでなく危険になりえます。

母乳やミルクで足りている理由

母乳は約87%が水分です。正しく調乳したミルクもほぼ同じ割合です。つまり赤ちゃんは、授乳のたびにすでに水分をとっています。しかもそこには、カロリー、たんぱく質、脂質、ミネラル、そして抗体がいっしょについてきます。

世界保健機関(WHO)は生後6か月までの完全母乳育児をすすめています。ここでの「完全」は文字どおりの意味です。水も、お茶も、ジュースも与えず、母乳以外は何もあげません(医師が処方したビタミンや薬は例外です)。

水中毒では、実際に何が起きているのか

ここが、多くの親御さんに知られていない部分です。赤ちゃんの腎臓はまだ未熟で、大人のように余分な水分を効率よく排出できません。水を飲みすぎると、血液中のナトリウムが薄まり低ナトリウム血症と呼ばれる状態になります。

ナトリウムは細胞のあいだの水分バランスを調整しています。それが急に下がると水が細胞の中へ入り込み、細胞がふくらみます。脳の細胞も例外ではありません。その結果、次のようなことが起こりえます。

  • いつもと違う不機嫌さ、または反対に強い眠気;
  • 体温の低下;
  • 顔のむくみ;
  • けいれん
  • 重い場合には脳浮腫。

これは理論上の話ではありません。2024年に発表された症例報告では、生後5か月の女の子が水を飲みすぎたあと、てんかん重積状態(長く続くけいれん)に陥っています。別の報告では、同じ理由で生後6か月の赤ちゃんに低ナトリウム血症によるけいれんが起きています。

大切な点:危険になる量は、多くの人が思っているよりずっと少ないということです。体重が数キロの赤ちゃんでは、何リットルもの話ではありません。1日に哺乳瓶で数回分の水でも十分に危険になりえます。

もうひとつのリスク:劇的ではないけれど、より頻繁に起きること

少ない量でも代償はあります。新生児の胃は、生まれたときでさくらんぼ1個ほどの大きさです。水が1ml入るたびに、本来なら母乳やミルクが入るはずだった場所が埋まってしまいます。

その結果、赤ちゃんはカロリーをまったくとらないままお腹がいっぱいになり、次の授乳では飲む量が減り、やがて体重の増えがゆっくりになることがあります。母乳育児であれば、吸う回数が減ることは母乳をつくる合図が弱まることでもあり、分泌量そのものも減っていきます。

「でも、外は猛暑だし」

いちばんよく聞く反論で、もっともな心配でもあります。ただ、小児科の答えは水ではありません。授乳の回数を増やすことです。

とても暑い日には、赤ちゃんは短い授乳を頻繁に求めることがあります。それは自然なことで、まさに正しい仕組みです。母乳の飲みはじめの部分は水分が多く、のどの渇きをうるおしてくれます。あわせてできることは:

  • 欲しがるタイミングで、こまめにおっぱいや哺乳瓶をあげる;
  • 部屋を涼しく暗く保つ(夜の寝つきにも役立ちます);
  • 薄手の服を1枚だけにする;
  • 11時〜17時の直射日光を避ける。

水をあげるのではなく医師に連絡すべき脱水のサイン:24時間でおしっこのおむつが6枚未満、色が濃くにおいの強い尿、口の中の乾き、涙の出ない泣き方、大泉門のへこみ、ぐったりして反応が鈍い。

水をあげ始められる時期

生後6か月ごろ、離乳食を始めるタイミングです。そのときも:

  • 少ない量で——はじめは1日30〜60mlで十分です;
  • 哺乳瓶ではなくコップであげます。授乳の代わりにならないようにするためです;
  • 食事のときだけ、飲み込みを助けるものとして;
  • 栄養の中心は1歳まで母乳やミルクのままです。

生後6〜12か月のあいだ、水はあくまで補助であって、代わりではありません。

同じくらい大切な、3つの関連する間違い

1. ミルクを薄める

絶対にしないでください。「長くもたせるため」や「濃すぎる気がするから」と水を足すと、まったく同じ低ナトリウム血症が起こり、そこに栄養不足も加わります。缶に書かれた分量を、1mlの単位まで必ず守ってください。

2. 赤ちゃん用のお茶

「疝痛(コリック)に」とすすめられるカモミールティーやフェンネルティーも、カロリーのない水分であることに変わりはなく、水と同じリスクがあります。市販品では砂糖が加えられていることもあります。生後6か月未満では、医師の指示があるときだけにしましょう。

3. しゃっくりに水をあげる

赤ちゃんのしゃっくりは自然なもので、放っておいても止まります。水は必要ありません。

生後6か月未満でも水分の補給が指示される場合

そうした状況はあります。ただし共通しているのは、すべて医師が判断するものだという点です。たとえば、ひどい下痢や嘔吐のときに処方される経口補水液です。ただの水ではありませんし、自己判断で与えるものでもありません。お子さんに下痢や嘔吐があるときは、何かを与える前に小児科医に連絡してください。

Lullaがどう役立つか

「のどが渇いているのかな」という心配の多くは、状況が見えないことから始まります。今日は十分に飲めた?暑いせいで眠りが浅かった?。Lullaなら授乳の記録と睡眠の記録を同じ場所でまとめて見られます。暑い時期には、赤ちゃんが本当にいつもより頻繁に飲みたがっているのか、眠りが短くなっているのかがはっきり見えてきます。印象ではなく具体的な情報として、小児科の健診に持っていけます。月齢に応じた必要な睡眠時間や、眠気のサインの読み取り方もあわせてご覧ください。

ご注意ください:この記事は情報提供を目的としたもので、WHOと米国小児科学会(AAP)の推奨をまとめたものです。お子さんの水分、栄養、成長について気になることがあれば、まずは小児科医にご相談ください。お子さんの経過をすべて把握しているのは主治医です。

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